本書(*)は、世界・言語・思考の関係を、きわめて鋭く整理しようとした書物です。ウィトゲンシュタインは、「私たちは何を言えるのか」「言葉はどのように世界を写すのか」「語りうることと、語りえないことの境目はどこにあるのか」を問い続けました。
本書は短い命題の積み重ねでできており、読みやすい本ではありませんが、そのぶん一つひとつの文に強い力があります。哲学書でありながら、人生の姿勢にも深く触れており、「無理に言葉で押し広げず、限界を知る」という態度は、現代の情報過多な時代にも大きな示唆を与えます。
著者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインは20世紀を代表する哲学者で、論理学・言語哲学に大きな影響を与えました。厳格に考え抜く一方で、生き方そのものにも真剣だった人物です。本書は、思考を鍛え、言葉の重みを見直したい人にとって、特別な一冊です。

